組込み情報
組込み試験情報
組込みシステム技術者向けの試験としては、JASA組込みソフトウェア技術者試験や情報処理技術者試験のテクニカルエンジニア(エンベデッドシステム)などがあります。また最近ではトロン技術者認定制度、OMG認定組込み技術者資格試験(OCRES)、マイクロソフト認定Windows Embedded CE6.0などがあります。
○組込み技術者試験制度(ETEC:イーテック)JASA組込みソフトウェア技術者試験は組込み技術者試験制度の中にあり、初級(エントリ)、中級(ミドル)の組込みソフトウェア技術者向けの試験として、組込みシステムの業界団体である社団法人組込みシステム技術協会(JASA)が、2006年11月から開始した試験です。JASAでは業界として人材育成の強化と技術者不足への対応策として、ETEC(Embedded Technology Engineer Certification;組込み技術者資格試験)を創設し、その第一弾として開始したのが、「組込みソフトウェア技術者試験クラス2」です。
「組込みソフトウェア技術者試験クラス2」は、ETSSの体系に準拠した試験で、上長の指導のもとに単体設計やプログラミング作業、テストなどを行える技術者に必要とされる知識を問います。組込みソフトウェア技術者としての知識レベルの指針となるとともに、キャリア指標の一つとなることを目的としています。 組込みソフトウェア技術者として活躍をされている人はもちろんのこと、大学・専門学校の組込みソフトウェア教育を受けている学生、卒業生、プログラミング経験がなく入社し、社内教育などで育成された組込みソフトウェア・プログラマなど、エントリレベルの技術者が修得していなければならない知識が出題されます。
また、試験の特徴として、合否判定ではなく点数(スコア)方式を採用し、学習の達成度判定、技術者評価などに活用ができます。また試験は何度でも受験可能であり、技術者の学習意欲を支援します。
*試験の詳細はhttp://www.jasa.or.jp/etec/をご参照下さい。
情報処理技術者試験のテクニカルエンジニア(エンベデッドシステム)は、上級レベルのエンジニアを対象としたものです。従って、受験者数も平成18年度実績で3,121名で、合格率は13%という難関試験となっており、業界での評価は高いものの組込みの仕事や勉強を始めたばかりのエンジニアにとっては敷居の高いものとなっています。
*試験の詳細はhttp://www.jitec.jp/1_11seido/h13/es.htmlをご参照下さい。
*IPAはテクニカルエンジニア(エンベデッドシステム)試験を以下のように定義しています。
情報システム基盤(業務システム共有のシステム資源)の構築・運用において中心的役割を果たすとともに、個別の情報システム開発プロジェクトにおいて、固有技術の専門家として開発・導入を支援する者。具体的には、マイクロプロセッサやシステムLSI などを組み込んだエンベデッドシステムについて、情報システムを構成する専門性をもった技術要素として固有技術に含むものとする。
要求された性能、品質、信頼性などをソフトウェアとハードウェアの適切な組合せによってエンベデッドシステムとして実現するため、次の幅広い知識・経験・実践能力が要求される。